人間味っていいよねって話
最近お気に入りの漫画があります。
田村茜さんの「モブ子の恋」。
この漫画には、キラキラのイケメン王子様の登場も、
恋のライバルとバチバチのバトルもありません。
真面目で気遣い屋で、自分の気持ちを押し殺してしまいがちな
あまり目立たない女の子の日常風景がメインです。
気を遣いすぎるがゆえに、気が付いたことを言えなかったり、
言えなかったことを後から一人反省会したり。
あぁ~あるある!と読みながら頷いてしまいます。
等身大の、すごく人間らしいなと感じる面がたくさんあって
共感しまくりました。
そんなモブ子ちゃんが、少しずつ素敵な大人の女性に成長していく
様子が描かれているので、ほっこりしつつ、小さな出来事にも
良かったね!と祝福したくなります。
バイト先の男の子との進展も、とても亀の歩み。
もどかしくなるけど、それが彼ららしいなとも思いました。
2人の関係も常に順風満帆ではなくて、
言い方を間違えたり、言葉の捉え方ですれ違ったり。
それでも、ひとつひとつ、絡まった糸を切らずに手で解いていくように、
丁寧に解決していこうとする2人の姿勢が、とても好ましかったです。
自分のこれまでを振り返ってみると、
相手によく思われなきゃ、とか
こんな行動をとったら嫌われないだろうか、とか
焦って行動することも多かったな。
今更ながら、もっとゆっくりでもよかったかなと思います。
モブ子ちゃんと相手の男の子みたいに、
2人のペースで、時間をかけて気持ちを少しずつ温めて、
だんだんと確かなものになっていく。
相手を好きだと思う気持ちに加えて、
お互いを心から信頼し合っているんだなということが
言葉にはなくても伝わってくるような恋愛に
憧れ、また羨ましくも思いました。
綺麗な物語みたいに、全部が全部うまくいかないからこそ、
リアルな気持ちや行動に共感できる漫画でした。